飼育下グラントシマウマの発情日数と発情周期
発行年・号
2012-53-01
文献名
飼育下グラントシマウマの発情日数と発情周期
(Estrous Period and Cycle of Grant’s Zebra, Equus burchelli bohmi, in Captivity)
所 属
広島市安佐動物公園
執筆者
嶋田浩明、川田正樹
ページ
53-60
本 文
広島市安佐動物公園では、性成熟に達している飼育下のグラントシマウマEquus burchelli bohmiの雌8個体について1990年から約6年間にわたって発情行動の観察調査を行なった。雌個体の発情判定に利用した特徴的な行動および外部徴候は、1. 雄のマウントや接触などの許容、2. 雄が臀部へ接触することによる口の開閉とよだれ、3. 頻尿とし、このうちの一項目でも観察された場合を発情と判断した。その結果、79例の発情を観察し、発情日数が2日のものが15例と最も多かった。最も長く続いた例で8日、平均は2.42日であった。個体ごとの平均発情日数を集計した結果、最短で1.5日、最長で3.7日であった。発情周期については周期ごとに大きく3グループに分かれ、最も多く認められた発情周期は、30例のグループで、この区間の平均値は23.3日だった。また、2番目は平均値46.3日、